[LAUXESの性転換SRS] 本当の自分を取り戻し、自分らしく生きたい。性別適合手術を真剣にお考えのあなたに。

2005/3/15


3月15日
いよいよ手術当日です。
朝起きてみたら・・・扁桃腺が腫れている・・・
やはり体力的に結構きつかったのかもしれませんが、もう今日なのです。
やるしかありません。といってもまだあまり実感も沸いてないんですが・・・

このたび手術を受けるヤンヒー病院は市内よりかなり離れているようで、バンコク名物の渋滞では何時に着くか検討もつきません。
私達は念のため6時45分チェックアウト予定で準備をしていました。
今日手術のため、私は朝飯も当然抜きで昨日の夜から水も口にしていません。
同僚が食事が済んだ段階で連絡をくれましたので、6時半過ぎにはチェックアウト完了し、隣の駅までスーツケース押していくわけにもいきませんのでタクシーで移動。じつはこの段階では道が混んでなかったのでこのまま乗っていくか迷ってるうちについてしまい、降りることに。
BTSに乗るためには重い荷物を持って階段を上がらなくてはいけません。(階数にしたら、2Fか3F建てぐらい?!)
必死な思いで上がりBTSに乗ること数分。
多分ここが最寄の駅だろうというところで降りて後はタクシー。

結構渋滞はしていますが、まぁまぁ順調に進んでいます。目印の橋を渡って左折するも一向に病院は見えてきません。こちらがあらかじめ用意しておいた住所を見せるも運転手さんはさっぱりわからないようです。
私達が地理に疎いのもありますが、実際のところタクシーの運転手のほとんどが英語表記の住所が読めない様でこの時も結局逆方向に走るはめに。

昨日も同じようなことがあったので私達は道端にいたオートバイタクシーの若者に住所を見せ通訳してもらいました。(結局若い人はわかるってことなのね)

その後は順調に走りヤンヒー病院に到着。迷った割には8時にはついてしまいました。予約は9時なので時間があります。
同僚は病院の外の撮影などをしつつ、私は相変わらずグッタリ。

このまま座っててもしょうがないし、病院で用意されている日本語通訳さんにもお会いしたいので受付に行ってみることにしました。内線で呼び出してくれているようですが、なかなかつかまらない様子。
隣のカウンターで中の人とお話している人がいたので同僚が英語で話しかけてみたところ、名札には〇〇〇〇!(私達が英語メールでやり取りをしていたのが同じ名前の人だった)ちなみに今日の9時に予約をしていると言ってみたらちゃんと覚えていてくれました。

彼女の導きですんなり美容整形科の受け付けまでたどり着け、血圧・体重などを量って待たされることに。

結局呼ばれたのは9時半過ぎで、その間に広い待合室にいた人たちは全員入れ替わっていました。

看護婦に呼ばれて先生のいる部屋に入ります。(この病院は一人の患者につき一人の看護婦が案内してついてくるシステムになっている。日本のようにアナウンスで〇番にお入りくださいみたいな感じではない)

ここでお会いしたのが胸の手術をしてくださる先生で、ニコヤかな優しそうな先生で安心しました。いくつかの質問をされて、今日の午後2時から手術予定だからと告げられました。

この後いろんな書類にサインをして会計をすませます。

次は子宮・卵巣の手術の先生に会わなければなりません。また先ほどのように看護婦さんが婦人科まで案内してくれて順番待ちしてくれました。

ここで待たされること数分。タイって外は確かに蒸し暑いのですが、建物内は総じて冷房過多で、病院といえども例外ではありません。(寒暖の差だけで充分グロッキー)
私はこの待ち時間の間にすっかり体が冷めてしまい、扁桃腺の腫れもあって熱っぽく・・・・タイでは上着を持ち歩くのは必須のようです。

自分の順番が回ってきて、やはりいくつかの質問がされました。
こちらの方は触診検査がありますので隣の部屋に移り、下を脱いで台にのって待っていました。

ゴム手袋をはめた先生の手が膣の中に入って押されるのがイタイ・・・・

ここでもOKがでましたので、会計にて支払い。これを済ませるとやっと病室に案内されます。

私の部屋は1816号室(だったかな)

手術を受けたらしばらく動けなくなるだろうと思い、いろいろな物をベッド傍に用意しておかなくちゃなぁ〜って思っていたら、すぐ着替えさせられ、ベッドに横になって剃毛。その間に他の看護婦が左手の甲に点滴用の針を刺していますし、もう一人の看護婦には飲み薬を飲まされます。
もう本当にこの間があれよあれよという間で、手術に対する緊張とか、感慨とかに耽るヒマは全くありません。(ある意味ドキドキしないでいいかも)

私の場合毛が多すぎると看護婦に笑われ・・・・途中から二人がかりに・・・・スイマセン・・・・

この時不思議に思っていたのですが、下の毛は剃るのに、胸毛や、乳輪の毛などは剃らないのです。やはり前日の晩に剃っておけば良かったかなと思いつつ次は浣腸です。

これが私は結構つらかったですね。なかなか入っていかないし、お腹が苦しいし、なんか痛いしで。1回分が入ったのでトイレに直行。やっと終わったと思ったらもう1回とか言ってるし。2回目はそんなに苦しくなかったです。しかも2回目ってそのまんま水しか出ないもんなんですね。(前日の下痢のせいかどうかは定かではありません)

もう点滴も入ってるし、薬も飲んでるし、だるいし、と思っていたら麻酔科の先生がいらっしゃいました。いろいろご説明&質問をされて1時半には麻酔に入るとのこと。もう薬がきいてるせいか、この段階にきたら怖くもなんともありません。(その前から具体的に考えるヒマがなかったですが)

そうこうしているうちに予定時間がきて、ストレッチャーがやってきました。
自力で乗り換えてさぁ出発です。この瞬間だけは、緊張しているような、もうどうでもいいやぁ〜みたいな複雑な感じ。(既にちょっと朦朧としてる)

3Fの手術室入り口のところ付き添ってくれている同僚とはお別れです。
次の部屋に入ると手術着を着た人がワラワラいっぱいいます。ここでの感想が「若い人が多いなぁ〜〜」でした。私の目にはみな20歳そこそこにしか見えません。また、みんなニコニコ笑いながらお喋りしててこちらが緊張感を感じるヒマがない!!

そして次の部屋まで運ばれて行きます。そこには既にストレッチャーで順番待ちをしている人が2名。一人はタイ人で一人は白人女性でした。みんなかったるいのでしょう、目を閉じたままです。

ここでまた、様々質問を英語でされます。私の語学力では言ってることはわかっても返せない・・・・、まぁ問題ないでしょう。それよりもとにかく寒い。
こちらは薄い布1枚の全裸みたいなもので、まるで冷凍庫の中に放り込まれたようです。手術室ってどこもこんな感じなにでしょうか?

次々と運ばれて行って私のベッドにはOR2の札が。2番オペルームのことなのでしょう。そうこうしてるうちに移動開始で、そのまた次の部屋へ。
やはりたくさんの手術室が並んでるようで、いくつまであるのかは確認できませんでした。

手術室に入り手術台に横付けされて、自力で乗り移ります。

ここがまたさっきの所とは比べ物にならないほどとにかく寒い!!!
もともと熱っぽいのもあるのでしょうが、歯の奥は鳴るわ足に震えはくるわでもう我慢なりません。カタコト英語で寒いと言ったら大きなバスタオルみたいな物をかけてくれてやっと我慢できるレベルへ。

今度はなるべく寝ちゃう前にいろんな物を見ておこうとキョロキョロ。

手術室は思ってるよりかなり狭いですね。
日本でいう8畳とかそんなぐらいの広さでしょう。まだ執刀医は入ってきていませんが、そんな狭い空間に6人ぐらいはいたでしょうか。かなり若い人から30代くらいまでの全員女性です。とにかく大きなラジカセが一際目をひきます。正面に時計があって、2時近くをさしていました。

なにやら手術台の腕のあたりに台(20×40センチくらいでしょうか)をくっつけています。その台に左右それぞれ腕をおかれ、緑のヒモで両手しばられました。右手の指先に心電図の測定するクリップをはさみ、右足のふくらはぎに血圧を測る空気帯(でいいのかな)をつけられて一定のリズムで膨らんだり縮んだりしています。これが痛い!足折れるんちゃうの?というぐらいこれでもかと締め付けてくるのです。
そして太ももあたりをベッドごと縛りつけられたあたりで、少し年配の人が「日本人かい?」とか「トーキョーから来たの?」とかやたら話かけてきます。

話かけられて答えてる時に点滴チューブから小さい注射器でなにか入れられました。これが最初なんともないのですが、5分もしないうちに眠いというか、眠くないのに目だけ開かないというか・・・眠気はないのにとにかくマブタが開きづらくて変な感じ。頃合を見計らって最初グレーのマスクをされたのですが、すぐ黒いマスクに変わって5秒後には意識が切れました。

 

次に気がついたのは処置室(と言ってたような)みたいなところで、広い空間の所で寝かされてました。まだ意識が朦朧というか、痛いのかどうかもあまりわからない感じで、一応終わったんだなということだけわかりました。
確か気がついたら大きく深呼吸しろとかなんとか言ってましたのでとりあえず何度か深呼吸していたらまた寝ちゃってました。

何時くらいに病室に戻って来たかは確かではないのですが、7時くらいなのではなかったでしょうか。意識がはっきりとして付き添ってくれていた同僚が帰ったのが8時過ぎ頃だったので大きな差はないと思います。

気がついたら既に自分の病室に戻ってきており、ここからが痛みとの戦いの始まりでした。

胸はなんともないというか、痛みが全く感じられないのですが、とにかく腹が痛い!!まぁ、両方絶え難く痛かったらもっと地獄なのですが・・・

とにかく痛いし、寝返りすらうてない状態なのですが、貴重品を預けたり、携帯電話を取ってもらったりできるぐらいの意識レベルはあります。麻酔後のせいか、ペインフリーのモルヒネのせいなのか、ちょっと朦朧気味。

意識がはっきりしてくるにつれて、先ほどのようにとにかく寒い!!
ブルッっと震える度にお腹が痛くて結局タオルケット3枚かけ&クーラー切る(タイでクーラー切るなんて)ことで落着きました。

なんかもう眠いんやら、クラクラしてるのやら痛いのやら暑いのやら寒いのやら訳がわからぬ状態に。

夜中もグッスリ眠るのとは程く、お腹が非常に痛くてやっとウトウトしたなと思ったら1時間おきぐらいにナースが様子見に来たり、血圧測ったりでなかなか落着けるものでもありません。この時ばかりは「なんでこんなことやってるんだろう?」と正直ちょぴり後悔なんぞもしていました。

どこに力を入れていいのかわからないので寝返り一つうてない状況なのですが、不思議と床ずれみたいなのにはならず、自分自身あまり寝返りをうちたいとも思わないのが不思議でしたね。

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